いじめ防止委員会

安芸太田町立加計中学校いじめ防止委員会運営規定

 

1 設置する根拠

「いじめ防止対策推進法」(平成25年法律第71号として平成25年6月28日に公布)に基づき,加計中学校「いじめ防止委員会」を設置します。

 

2 目的

学校が,校内にいじめの防止等に係る委員会を設置し,生徒・保護者に対して,いじめ防止等について組織的・積極的・継続的に対応する姿勢を明確に示すとともに,いじめ防止等に対する学校の徹底した取組を通して,未然防止及び再発防止等に取り組むことを目的としています。

 

3 委員会の構成員

委員は,校長,教頭,教務主任,生徒指導主事,特別支援コーディネーター,養護教諭,スクールカウンセラー,その他必要とされる職員をもって構成します。

 

4 取組内容

(1)いじめの未然防止の体勢整備及び取組

①いじめの未然防止のための組織づくり

②道徳教育,体験活動等の充実

③早期発見のための措置

・生徒対象「いじめに関するアンケート」の実施(学期に1回程度)

・保護者対象「いじめに関するアンケート」の実施(学期に1回程度)

④相談体制の確立

・教育相談の実施(学期に1回)

・スクールカウンセラー等との面談

⑤インターネット等によるいじめに対する対策の推進

・生徒,保護者向け「インターネット等の正しい使い方」についての周知,研修会等の実施

(2)いじめの状況把握及び分析

(3)いじめを受けた生徒に対する相談及び支援

(4)いじめを受けた生徒の保護者に対する相談及び支援

(5)いじめを行った生徒に対する指導

(6)いじめを行った生徒の保護者に対する助言

(7)専門的な知識を有する者等との連携

(8)その他いじめの防止に係ること

 

5 運営等

「いじめ防止委員会」は,原則,月1回開催します。ただし,状況に応じて即時開催する。

 

附則1 この規定は,平成25年4月1日から施行する。

いじめ防止基本方針

加計中学校 いじめ防止基本方針

平成26年3月25日策定

はじめに

いじめは,いじめを受けた子どもの教育を受ける権利を著しく侵害し,その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず,その生命又は身体に重大な危険を生じさせるおそれのある(いじめ防止対策推進法),人として決して許されない行為です。

しかしながら,近年,全国的に,いじめに起因して生徒が自らの命を絶つ等の事案が後を絶ちません。

学校は,いじめを根絶すべき課題として,子どもたち一人一人の小さな変化を見逃さず,迅速に対応し未然防止に努めなければなりません。不幸にして事象が生起した場合は,いじめられた子どもの立場に立って取り組み,速やかに解決する必要があります。

本校で学ぶ子どもたちが,安全・安心な教育環境の中で「たくましく生きる力を育む」ために,すべての教職員が,いじめの問題に対する基本認識を共有するとともに,不断の取組を充実させることが不可欠と考えています。

平成25年6月に公布された「いじめ防止対策推進法」を受けて,国,県,町からいじめ防止等のための対策に関する基本的な方針が出されましたが,それらを参酌し,本校における,いじめ防止等に向けての基本的考え方や保護者・教育委員会・関係機関等との連携,取組内容など,今後の取組の基本方針をここに示します。

「いじめはどの学校でも,どの学級でも,どの子どもにも起こり得る」との基本的な認識に立ち, 子どもたちが安心して楽しく学べ,保護者が心から子どもを通わせたいと願い,地域住民から信頼される学校の実現を目指し,積極的にいじめ防止に取り組んでいきます。

 

1 いじめ防止基本方針の策定

この基本方針は,いじめ防止対策推進法(以下,「法」という。)に基づき本校におけるいじめの防止,いじめの早期発見及びいじめへの対応(以下,「いじめの防止等」という。)についての基本的な考え方や具体的な対応等について定めるとともに,それらを実施するための体制について定める。

 

2 いじめの定義

本基本方針におけるいじめについて,「法」第2条を踏まえ,次の通り定義する。

「いじめ」とは,児童等に対して,当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって,当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。

「児童等」とは,学校に在籍する児童又は生徒をいう。

具体的ないじめの態様には,次のようなものがある。

・ 冷やかしやからかい,悪口や脅し文句,嫌なことを言われる

・ 仲間はずれ,集団による無視をされる

・ 軽くぶつかられたり,遊ぶふりをして叩かれたり,蹴られたりする

・ ひどくぶつかられたり,叩かれたり,蹴られたりする

・ 金品をたかられる

・ 金品を隠されたり,盗まれたり,壊されたり,捨てられたりする

・ 嫌なことや恥ずかしいこと,危険なことをされたり,させられたりする

・ パソコンや携帯電話等で,誹謗中傷や嫌なことをされる 等

文部科学省「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」より

これらの「いじめ」の中には,犯罪行為として取り扱われるべきと認められ,早期に警察に相談することが重要なものや,児童生徒の生命,身体又は財産に重大な被害が生じるような,直ちに警察に通報することが必要なものが含まれる。これらについては,教育的な配慮や被害者の意向への配慮のうえで,早期に警察に相談・通報の上,警察と連携した対応を取ることが必要である。

 

3 いじめの防止等に係る基本的な考え方

いじめの問題に取り組むにあたっては,本校の生徒実態や生徒指導上の課題について確認し,組織的かつ系統的・計画的にいじめのない学校を構築するため,本校教職員および関係者の認識の共有と徹底を図る。

(1)いじめの問題への認識

ア いじめは,人間として絶対に許されない行為であり,生徒の心身に深刻な影響を及ぼし,生命をも奪いかねない人権にかかわる重大な問題である。

イ いじめは,全ての生徒に関係する問題である。

 

(2)いじめの早期発見

ア 短期間であっても,軽微なものであっても,生徒が発するサインを見逃さず,いじめの早期発見に努める。- 子どもの日誌や学級ノート,班ノート等の記述,態度や会話などの中から,いじめの兆候がないか等を日常的に観察する。

イ 定期的に学校独自のアンケート調査や聞き取り調査などを実施したり,教職員間,保護者,地域などから広く情報を収集したり発信したりして,いじめの早期発見に努める。

ウ 教育相談体制や生徒指導体制を充実させ,全教職員で情報を共有できる組織体制を確立する。

 

(3)いじめの問題への指導方針

ア いじめは絶対に許されないとの毅然とした態度で,いじめられている生徒の立場に立って指導する。

イ 全ての生徒がいじめを行わず,いじめを認識しながら放置することがないよう,いじめが,いじめられた生徒の心身に深刻な影響を及ぼす許されない行為であることについて,生徒が十分理解できるように指導する。

ウ いじめの問題への対応は,教職員の生徒観や指導の在り方が問われる問題であり,児童生徒一人一人の個性に応じた指導の徹底や生徒自らいじめをなくそうとする態度を身につけるなど望ましい集団づくりとあわせて指導する。

 

(4)いじめの問題への対応

ア いじめの防止については,全ての生徒が安心して学校生活を送り,様々な活動に取り組むことができるよう,学校の内外を問わず,いじめが行われなくなることを目指して行う。

イ いじめの問題への対応は,学校における最重要課題の一つであり,一人の教職員が抱え込むことなく,学校が一丸となって対応する。

ウ 家庭と十分な連携をとりながら,いじめの中には,警察等関係機関と早期の連携が重要となるものがあることを十分認識して取り組む。

 

4 実施体制

いじめの問題に取り組むにあたり教職員は,平素からいじめを把握した場合の対処の在り方について理解を深めておく。

いじめの防止等やいじめへの対処に関する措置を組織的実効的に行うため,校内に設置している「いじめ防止委員会」を活用する。

この委員会の構成,役割及び組織は,この基本方針に基づき適切に改訂する。

 

5 いじめの防止等に係る具体的な対応

「いじめ防止委員会」は,次の各項について生徒指導部等と連携を図りながらその円滑な実施について統括する。

(1)いじめ防止等に係る教育相談体制及び生徒指導体制の構築

(2)いじめ防止等に係る校内研修計画の策定

(3)いじめ防止等に係る関係機関連携

(4)いじめの防止及びいじめの早期発見を目的とする年間計画

(5)いじめの防止及びいじめの早期発見に係る生徒及び保護者への啓発・広報

(6)いじめ防止等に係る相談窓口の設置・広報

(7)いじめが発生した場合の対応プログラムの想定

(8)重大な事態が発生した場合のプロジェクトチームの編成

(9)必要に応じた心理等外部専門家の招聘

 

6 重大事態への対応

いじめの中には,児童生徒の生命,心身又は財産に重大な被害が生じるような重大事態が含まれる。これら重大事態については,安芸太田町教育委員会と連携の下,校内に設置している「いじめ防止委員会」を中核とする「いじめ問題対策協議会」(仮称)を編成し,事態に対処するとともに,事実関係を明確にし,同種の事態の発生の防止に役立てるための調査を行う。

 

(1)「重大事態」の定義

いじめの「重大事態」を,法第28条に基づいて次のとおり定義する。

一 いじめにより当該学校に在籍する児童等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき。(児童生徒が自殺を企図した場合 等)

二 いじめにより当該学校に在籍する児童等が相当の期間,学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき。(年間30日を目安とし,一定期間連続して欠席しているような場合などは,迅速に調査に着手する。)

※ 児童生徒や保護者からいじめられて重大事態に至ったという申立てがあったとき

(2)具体的な対応

発生事案について,「いじめ防止委員会」において重大事態と判断した場合は,安芸太田町教育委員会に報告,連携し,「いじめ問題対策協議会」(仮称)(教職員・心理や福祉等に関する専門的な知識を有するもの・その他関係者)を編成し,いじめられた生徒を守ることを最優先としながら,適切な対処や調査を迅速に行う。また,状況によっては,安芸太田町長の附属機関(「いじめ問題対策連絡協議会」(学校・教育委員会・児童相談所・法務局・警察・その他関係機関により構成))の再調査,さらには,県教育委員会の再調査を実施することもある。

① 問題解決への対応

(ア)情報の収集と事実の整理・記録(情報集約及び記録担当者の特定)

(イ)いじめ問題対策協議会(仮称)編成

(ウ)関係保護者,教育委員会及び警察等関係機関との連携

(エ)PTA役員,学校評議員等との連携

(オ)関係生徒への指導

(カ)関係保護者への対応

(キ)全校生徒への指導

② 説明責任の実行

(ア)いじめを受けた生徒及びその保護者に対する情報の提供

(イ)全校保護者への対応

(ウ)マスコミへの対応

③ 再発防止への取組み

(ア)教育委員会との連携のもとでの外部有識者の招聘

(イ)問題の背景・課題の整理,教訓化

(ウ)取組の見直し,改善策の検討・策定

(エ)改善策の実施

 

7 取組みの検証と実施計画等の見直しについて

(1)「いじめ防止委員会」において,各学期末にいじめの防止等に係る振り返りを行い,その結果に基づき,実施計画の修正を行う。

(2)「いじめ防止委員会」において,各種アンケート,いじめの認知件数及びいじめの解決件数,並びに不登校児童生徒数など,いじめ防止等に係る具体的な数値を基に,年度間の取組みを検証し,次年度の年間計画を策定する。